名古屋グランパスエイトのホームスタジアムであり、サッカー日本代表戦が毎年行われる国際的なスポーツイベントの舞台です。最大傾斜角38度のスタンド席、視界を広げるために支柱をなくした吊り屋根構造、大型テレビジョンなど、約45,000人の観客を感動で包み込める環境が整っています。
Interact Sports照明システムの特徴は、競技用の照明としての性能だけではなく、映像や音と連動してエンターテインメント性の高い演出ができるところにあります。今回のリニューアルではファサード(外周)にフルカラー演出照明を導入し競技用照明と連動させています。その上、均斉度の高い照明環境をピッチ上に確保し、照明個々の制御によって、美しいグラデーションや光や色がアップテンポに変化する演出が可能になりました。
照明設計にはビデオエイミングシステムや専用ロボットによる照度測定技術など最新ソリューションを導入しており、施工精度の向上と工期短縮に寄与しました。また、施工後の光のイメージをリアルに表現する環境評価用VRは、プロジェクトオーナーとのイメージ共有や施工方法の事前検証に大きな威力を発揮しました。
照射角度の調整作業に用いられたデジタルエイミングツールは、従来手法に比べて工期を約半分に短縮することに成功し、調整精度も向上させました。また、照度測定において、従来はピッチ上の測定地点ごとに作業員が照度計をセットし測定していましたが、照度測定ロボットの導入により工期を短縮し、国際大会の照度要件をクリアしました。
照明演出のアレンジが増えたことで、スタジアムを競技場としてだけではなく、コンサートや各種イベントなど、多目的な用途へと使用が可能となり、まさに巨大な劇場へとアップグレードしました。
今後は企業イベントやパブリックビューイングと連動した照明演出などへの展開も可能となり、スタジアムを中心としたスポーツツーリズムへの貢献にも期待が高まっています。